• 米国健康関連市場、2012年トレンド予測

    米国健康関連市場、2012年トレンド予測

    米国健康関連市場、2012年トレンド予測

    report_201201 ヘルシーストアーに入ると、多彩なプロテイン商品が目を引く。米国でのプロテインブームはまだまだ続きそうだが、はたして2012年の米国健康関連市場のトレンドは―。健康関連雑誌や団体、市場調査会社による2012年の市場予測を報告する。

    業界紙Nutrition Business Journalの最新の調査によると、2010年のオーガニック商品の総売り上げは234億ドルで、前年比8.4%増と好調だ。
    販路別の売り上げでは、マス?マーケット小売店が54%、ナチュラルフード店が39%となっている。

    売り上げの内訳をみると、オーガニック乳製品の売り上げが前年比9%増と人気で、今後もこうした商品が主力となるであろう、とNutrition Business Journalは予測している。

    実際に、オーガニック乳製品メーカー大手Horizon Organicの実績がそれを裏付けている。

    同社のDHA(オメガ3脂肪酸)を添加したオーガニックミルクの2010年の売り上げは、前年比54%増と大幅な伸びだ。

    昨年11月、National Organic Standards Boardがオーガニック乳製品への植物ベースのDHA(オメガ3系脂肪酸)の添加を再度認めた。こうしたことから、今後オーガニック乳製品の中でもとくに機能性素材を加えた商品の売れ行きの伸びが予想される。

    遺伝子組み換えフリー商品が再び注目

    また昨年、アルファルファと甜菜(てんさい)の遺伝子組み換え規制が緩和されたが、これによりNon-GMO(遺伝子組み換え作物)フィーバーが再燃することが予想される。

    市場調査会社SPINSによると、2010年10月~2011年10月の1年間で業界団体「Non-GMOプロジェクト」の検証済みNon-GMO商品 の総売り上げが10億ドルを超えたという。これにはホールフーズやウォールマートといった大手小売店の売り上げが含まれていないため、実際には売り上げはさらに大きくなる。

    オンライン?ヘルスマガジン「Newhope 360」では、2012年は「Non-GMOプロジェクト検証済み」のラベルが売り上げの鍵を握るものと予測している。

    商品訴求のキーワード、ナチュラルからピュアに

    昨年末、市場調査会社Innova Market Insightsが食品?飲料メーカーおよびマーケティング担当者らを対象にオンラインセミナーを開催した。そこで、商品訴求のキーワードが、ナチュラル(天然)からピュア(純粋)に移行しつつあることが最近のトレンドとして示された。

    それによると、最近の商品には「purity(純度が高い)」「pure origin(原産地純粋)」「True to Nature(真に迫った)」といったラベル表示が目立っており、とくに天然の甘味料と着色料にその傾向が強く見られるという。

    また、環境に配慮した商品も重要なトレンドになっており、例えば、パイナップルの芯を食物繊維として利用するなど、作物を無駄なく使うといった傾向も強まっている。環境にやさしい商品を好む消費者は、今後5年間にますます増えそうと予測している。

    さらに、ベービーブーマー(団塊)世代の高齢化に伴い、シニアをターゲットにした食品市場がますます活況を呈しそうだ。シニアの消費者に訴求した、「消化しやすい」「酸化を防ぐ」「骨を強くする」「特別に強化」「栄養のバランスがとれた」「健康を向上させる」といったラベル表示が売り上げの鍵を握りそうだという。

    この他、プロテインブームは今後も続きそうだが、動物性ではなく植物性のプロテインに人気が集まりそうだ。ミネラルやビタミンなどの栄養素を豊富に含んだスーパーフルーツが注目されそうだ、と予測している。

    非食品分野でもオーガニックが健闘

    Nutrition Business Journalによると、ナチュラル?オーガニック?パーソナルケア商品の2010年の総売り上げは前年比6%増の82億ドルに達した。市場調査会社ミンテルは、パーソナルケアでナチュラル?オーガニック系の売り上げが最も伸び率が高く、近いうちに既存商品の売り上げを上回るものと予想している。

    このようにパーソナルケア市場でもナチュラル傾向が高まっており、シャンプーやリンスなどに使われる香料の表示を求める消費者が増えている。現在の規定では、メーカー側に香料の原料を表示する義務はない。このため、香料としてアレルゲンなど体に異常をもたらす恐れのある化学物質が使われていることが少なくない。

    そうしたことから、香料をはじめ全成分をラベルに表示するメーカーも増えており、植物ベースの香料の需要が高まっているという。

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