ワールドヘルスレポート
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2026年3月号記事 vol.262 マルチビタミン?ミネラルが生物学的老化の進行をわずかに抑制か毎日マルチビタミン?ミネラル(MVM)を摂取することで得られる健康への効果は、老化の進み方にも及ぶ可能性があるようです。新たな研究において、MVMを2年間摂取した高齢者では、生物学的老化における「wear and tear(体や遺伝子に蓄積していく摩耗や損耗)」の進行が遅くなる傾向が認められました。この効果は、研究開始時点ですでに老化が加速していた高齢者において顕著だったといいます。米マス?ジェネラル?ブリガムで予防医学部門副部長を務めるHoward Sesso氏らによるこの研究の詳細は、「Nature Medicine」に3月9日掲載されました。 Sesso氏は、「現在、人々の関心は、単に長生きすることだけではなく、より良く生きることにも向けられている。MVMの摂取に生物学的老化の指標と関連する利益があることを示した本研究結果は、非常に興味深い。また、より健康で質の高い老化に寄与する、身 […]
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2026年2月号記事 vol.261 生涯学習は認知症リスクの低下と関連米国の実業家であるヘンリー?フォード(Henry Ford)氏はかつて、「20歳であろうと80歳であろうと、学ぶことをやめた人は老いている。学び続ける人はいつまでも若い」と述べていますが、この言葉には確かな根拠があるようです。生涯にわたり学習を続ける人は、アルツハイマー病(AD)のリスクが低く、脳の老化も緩やかになることが、新たな研究で明らかにされました。米ラッシュ大学医療センター精神科?行動科学分野のAndrea Zammit氏らによるこの研究の詳細は、「Neurology」に2月11日掲載されました。 Zammit氏は、「われわれの研究では、幼少期から高齢期までの間の知的好奇心をかき立てる活動や環境に着目した。今回の結果は、高齢期の認知機能が、生涯を通じて知的に刺激的な環境に触れてきたかどうかに大きく影響されることを示唆している」と話しています。 この研究では、認知症のない平均79.6 […]
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2026年1月号記事 vol.260 体内時計の乱れが認知症リスクの上昇に関連概日リズムの乱れは認知症の初期兆候である可能性が新たな研究で示されました。概日リズムの相対振幅(最も活動的な時間帯と最も活動が少ない時間帯の差)が低く、リズムの断片化が進んでいることは、認知症リスクの上昇につながることが明らかになったといいます。米テキサス大学サウスウェスタン医療センター疫学?内科学分野のWendy Wang氏らによるこの研究の詳細は、「Neurology」に12月29日掲載されました。 Wang氏は、「概日リズムの変化は加齢に伴い起こる。また、概日リズムの乱れは、認知症のような神経変性疾患のリスク因子になり得ることを示すエビデンスがある。今回の研究で、休息?活動リズムのメリハリが弱く、断片化している人や、1日の遅い時間に活動量がピークに達する人では、認知症リスクの高いことが明らかになった」とニュースリリースの中で述べています。 体内時計とも呼ばれる概日リズムは、24時間周 […]
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2025年12月号記事 vol.259 規則正しい就寝習慣が血圧に驚くべき効果毎晩、同じ時刻に就寝することで血圧を改善できる可能性のあることが、新たな研究で示されました。就寝時間が不規則な人が、毎晩同じ時間に就寝することを2週間続けただけで、運動量の増加や塩分摂取量の削減と同等の降圧効果を得ることができたといいます。米オレゴン健康科学大学(OHSU)産業保健学准教授のSaurabh Thosar氏らによるこの研究結果は、「Sleep Advances」に11月17日掲載されました。研究グループは、「これは、多くの高血圧患者の血圧をコントロールするための、単純だがリスクの低い補助的な戦略になるかもしれない」と述べています。 この研究では、高血圧を有する11人の成人(男性4人、平均年齢53歳)を対象に、まずベースラインとして、1週間にわたり活動量計で就寝時間や睡眠パターンを記録するとともに、24時間の自由行動下血圧を測定しました。次に、試験参加者には2週間にわたり同じ時 […]